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麦太朗さんに選歌いただきました。

私の題詠blog100首の中から、麦太朗さんがブログで選歌してくださいました。
麦太朗さんのブログ 麦畑



☆印を付けた歌をいちばん気に入ってくださっているとのことです。

004:やがて
やがて来るエンドロールの白文字をより鮮やかに黒髪の君

☆024:妙
精妙なカーヴ描きて今しがた君の座りしソファのへこみ

030:財
陽を受けて財布の金具鈍色にきらめきながらしゃらしゃらと落つ

057:衰
日差しいよよ衰へ行けり目を細めページをめくる指乾きつつ

061:獣
赤き目の獣わが身に潜みたりレシートを握りつぶして歩く

076:納
見納めと思ふ雨夜の桜花 傘くるくると少し傾く

091:鯨
海深く潜れる鯨 火星には星の降る日もあるかとぞ思ふ




完走報告の辺りでも書いたのですが、私の今年の題詠は、百首を一日で一気に詠みきったもので、
正直、アラは多かったことかと思います。
ただ、その分、同じような歌ばかりにならないよう意識していましたので、
さまざまな方向性にチャレンジできたのではないかな、と思ってもいます。
そういう歌の中からこうして選ばれてみますと、選者である麦太朗さんの好みによって、
自作の持つ一面が先鋭化されるような、どこか不思議な感覚があります。
まあ、それは、一気詠みしたことで、自作ですら「こんなの詠んだっけ?」と
記憶が曖昧になっていることも一因かもしれません(笑
ともかく、今回選歌いただいたお歌は、自分の目線と言うか、身体感覚と言うか、
そういったものが現れているものが多い気がしました。


毎年、数多くの完走者が出る題詠blogですが、
(今年の完走は、ずいぶん少なめだったようですが)
麦太朗さんは、完走者一人ひとりに毎年丁寧な選歌を下さり、
これを励みに頑張っている方も多いのではないかと思います。
私自身、秘かに楽しみにしていました〈笑
手間ひまかけて丁寧に多くのお歌に向き合われる真摯な姿勢、
頭がさがります。
ありがとうございました。
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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

題詠blog2013 投稿歌一覧 001~050

001:新
新しき夜の足音あはあはと滲み溶かして街灯の下

002:甘
時計見る瞬間口にスプーンを 甘きイチゴのジャムを舐め取る

003:各
各階に置かれたままの掃除用具 雨降りやまぬ明け方暗し

004:やがて
やがて来るエンドロールの白文字をより鮮やかに黒髪の君

005:叫
ベランダに墜ちぬる鳩の羽ばたきに朝の大気は震え叫びつ

006:券
ジャンパーのポケットの半券 去年観た映画のタイトルを思い出す

007:別
木々震へ逆立つ風の春の日に別れを告ぐる踏み切りの音

008:瞬
階段を駆け上がる子の足裏にいや瞬きて硝子片散る

009:テーブル
真夜中に蛍光灯を点すとき夜の続きはテーブルの上

010:賞
古書店の楽譜背表紙日焼けせり 賞味期限を過ぎたる音符

011:習
いづ方に行かばや君の街ならん 常の習ひの言葉こぼるる

012:わずか
あはあはと朝のしづくに染む花のわづかゆらめく黄赤けやけし

013:極
はた赤く唇濡らし流るるを見極めをらん恋人の血を

014:更
月のなき夜は更けぬらん こんこんと空切る、丸き文字盤の時計

015:吐
あやかしの子別れ狐じんじんと湯気吐き出して泣きぬる薬缶

016:仕事
封筒の宛名を眺め裏返し我が名を見つめ仕事へと行く

017:彼
彼此岸の別なく橋を駆け抜くる電車望郷十八の夏

018:闘
こは闘鶏の羽撃きなれや読み捨てし文庫の頁風に煽らる

019:同じ
表札に同じ苗字の人がいて同じ苗字の犬がいること

020:嘆
スクリーンに嘆きの瞳映し出す遠き不幸は誰の不幸ぞ

021:仲
恋仲の子供ふたりは微笑まず火にあたりたるごとく息詰む

022:梨
すらすらと皮を剥かんと左手に取りたる梨の水分重し

023:不思議
夏の日の不思議真白き骨の色写しとりたる砂浜の砂

024:妙
精妙なカーヴ描きて今しがた君の座りしソファのへこみ

025:滅
滅び行く春ひとたびの桜花 川に降り敷く夢のなきがら

026:期
熊蝉の最期の声を聞き留めむ 恋に落ちし日の思ひ出として

027:コメント
会議室の伝言板にコメントを ドアの向こうを走る先輩

028:幾
恋人は幾度涙を落とせしか爪の光沢ぬれぬれと照る

029:逃
逃げ水に映れる空は足早に雲引き連れて西へ飛び行く

030:財
陽を受けて財布の金具鈍色にきらめきながらしゃらしゃらと落つ

031:はずれ
髪長き君の髪留めふとはづれ微笑む頬をほの隠しけり

032:猛
エレベーターに猛獣使い一人ゐて十七階より人を見下ろす

033:夏
山に鳴き野に羽散らすオホルリの羽音しば撃つ高き夏空

034:勢
勢力の強き台風吹く町の図書館の書庫しんと眠れる

035:後悔
明日にはきっと後悔するだろう かばんに花を挿したまま行く

036:少
痛ましき事件知らする番組にいま少しチェイスの曲を聴きたし

037:恨
君の声君の態度に傷つきて笑顔以外の全てを恨む

038:イエス
はにかんでイエスと言った友達の声高らかに響く教室

039:銃
銃眼をかぞへ回廊歩くとき遠く吼号響きすぐ絶ゆ

040:誇
崩れたる石塀の端誇らしく数条の薄高だかと伸ぶ

041:カステラ
スプーンに力を込めてカステラを崩しつつ思ふ読みかけの文

042:若
オリオンの指差す方に流れ行け君が若やかなる白き息

043:慣
自転車で走る公園沿いの道 人に慣れたる鳩ぞ悲しき

044:日本
葉ずれの音さやぐ晩夏の疚しさを飲み込みて泣くこの国日本

045:喋
喋喋と語る喜劇俳優の瞳の先に真っ黒な点

046:間
仄暗き駐輪場の隙間より黒猫ひとつ駆け出しにけり

047:繋
二棟を繋ぐ廊下は俄雨にしめりたり虫の死骸を濡らし

048:アルプス
アルプスの山のあなたを染めくくる空の真青きミュール小さし

049:括
ストーブのコードを括る紐のよう 冬の終わりの頼りなき朝

050:互
息詰めて互に頬に触れをれば腕時計の針こつこつと鳴る

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

題詠blog2013 投稿歌一覧 051~100

051:般
一億の一般人のひとりとて階段を駆け下りたる歌人

052:ダブル
最高のスタート切りしランナーのダブルスチール無残失敗す

053:受
散り狂ふ花びらを受け止めながら川辺に凛と朽つる自転車

054:商
ストーブの炎のうしろゆらめきて商ひ人の顔色青し

055:駄目
駄目といふ二文字両の網膜に焼付け歩く電線の下

056:善
池の面に落つる松葉のあをあをと善き日々永久にめぐりゆくらん

057:衰
日差しいよよ衰へ行けり目を細めページをめくる指乾きつつ

058:秀
葉叢生ふる秀つ枝きしませ立つ鳥の地を駆くる影あはれ迅くも

059:永遠
永遠に分かり合えない人がいて微笑む前に両目を瞑る

060:何
何といふこともなきまま泣きおほす 線形となる言葉の中で

061:獣
赤き目の獣わが身に潜みたりレシートを握りつぶして歩く

062:氏
氏名生年月日の欄を書かぬまま昨日の自分は今日もわたくし

063:以上
秀才以上天才以下という称を掻き毟りつつ走るペン先

064:刑
磔刑に処せられし人の腋下よりしたたる黒きもの文字のごと

065:投
投げ上ぐるドッヂボールを見つめたる子らは空の高さに怯ゆ

066:きれい
涼風がカーテン揺らす窓際に掛かれる地図のきれいなる都市

067:闇
辞書を引く瞬間闇に文字の落つ 砕くる偏、旁、冠、シニフィエ

068:兄弟
美しき兄弟の手に触れらるる童話一冊はぢらひてをらむ

069:視
くるくると笑ひさざめくわが子らの視力いつしか落ちにけり 走れ

070:柿
見事なり かく匂ひかの皮張りて大枝の柿の甘くもあらん

071:得意
あやまたず子らや孫らの名を呼ばふ得意がほなるははそはの母

072:産
産声を上ぐる子いづこわが指を強く握つてくれぬかその子

073:史
歴史上最大級の恋愛が今ここにないことは知ってる

074:ワルツ
顔しかめ漢字書き取りする君の鉛筆の音ワルツのリズム

075:良
善良なる人の隣に立ちつくす三番線のプラットフォーム

076:納
見納めと思ふ雨夜の桜花 傘くるくると少し傾く

077:うっすら
名画座をうっすら染めて白雪の降り積む街を車よぎれり

078:師
マンションの廊下を歩く深夜2時 牧師のような足音刻む

079:悪
いと悪しきものらの声す スーパーの野菜売り場の美しきいろどり

080:修
秋の日は身を修むべし栗色のストールを巻く木漏れ日の下

081:自分
自分より上手にパンを焼く人の裸足で歩く足音めぐし

082:柔
柔らかき風をふくめるカーテンの朝ゆくりかに時うつろひぬ

083:霞
土香る野にちらちらとコスモスの花霞ませて夕時雨ふる

084:左
日のあたる窓辺の席に座りたる少女左目に目薬をさす

085:歯
ぎざぎざと爪先削る砂利道を歯の裏を舐めいらいら歩く

086:ぼんやり
遠浅の海に投げ込む貝殻のぼんやりと浮きそと沈みたり

087:餅
オーブンの真赤き熱に彩られ餅のびのびと君のごとしも

088:弱
弱りたる鳥とりかごの床に落つ 落下の音のせぬぞ悲しき

089:出口
放課後の光と闇の境ひ目はたとへば南校舎の出口

090:唯
唯一度いちど会ひたき人のゐて手紙の一文字目を決めかぬ

091:鯨
海深く潜れる鯨 火星には星の降る日もあるかとぞ思ふ

092:局
終局の合図なるらん 息の音 ぎしりときしむ椅子の背もたれ

093:ドア
終電のドアに凭るるをみなごの窓に映れる黒髪やさし

094:衆
群衆の上に降る花はらはらと俯ける人なき春日中

095:例
ロビーには柱時計を置きませう 例へば黒死舘のイメージ

096:季節
イヤホンの音さらさらと耳を衝き冬といふ名の季節始まる

097:証
卒業式のリハーサル 証書なき筒を抱きてなほ晴れがまし

098:濁
仰向けば涙に濁る茜空 鉄棒越しに血の色を見る

099:文
縦書きの文字を指もてなぞりつつ書読む父の目元涼やか

100:止
夕暮れの街を歩けば人多し 立ち止まること出来ぬ夕暮れ

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完走報告 (三沢左右)

完走しました。
今年は、11月まで参加表明を延ばしていたのですが、
参加表明したらしたで、その日一日で全首詠む、という強行軍でした。

即詠は、ひとつひとつに時間をかけない分、どうしても推敲の粗さが目立ってしまいますが、
自分の持つ表現力の底の底まではっきりと浮き彫りになるという一面もあるのではないかと思います。
つまり、怖い試みだなあ、ということですね。

ここで詠んだ歌を、これから改めて自分でも見直してみます。
正直、勢いで詠んだので、自分でもどんな歌を詠んだか、記憶がさだかでないので。
せっかくの経験を今後につなげていきたいところです。


面白い企画に今年も参加できたこと、嬉しく思います。
主催者様、ありがとうございました。

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100:止 (三沢左右)

夕暮れの街を歩けば人多し 立ち止まること出来ぬ夕暮れ

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099:文 (三沢左右)

縦書きの文字を指もてなぞりつつ書読む父の目元涼やか

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098:濁 (三沢左右)

仰向けば涙に濁る茜空 鉄棒越しに血の色を見る

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097:証 (三沢左右)

卒業式のリハーサル 証書なき筒を抱きてなほ晴れがまし

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096:季節 (三沢左右)

イヤホンの音さらさらと耳を衝き冬といふ名の季節始まる

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095:例 (三沢左右)

ロビーには柱時計を置きませう 例へば黒死舘のイメージ

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094:衆 (三沢左右)

群衆の上に降る花はらはらと俯ける人なき春日中

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
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093:ドア (三沢左右)

終電のドアに凭るるをみなごの窓に映れる黒髪やさし

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092:局 (三沢左右)

終局の合図なるらん 息の音 ぎしりときしむ椅子の背もたれ

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091:鯨 (三沢左右)

海深く潜れる鯨 火星には星の降る日もあるかとぞ思ふ

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090:唯 (三沢左右)

唯一度いちど会ひたき人のゐて手紙の一文字目を決めかぬ

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プロフィール

三沢左右

Author:三沢左右
短歌を詠みます。

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