震災に寄せて。

ひとつ前の記事をふまえた上で、自分の考えを言うと、歌は、「物語」だと思います。
客観的データではありません。
せめて、そうした「物語」を歌うという自覚の上で、歌を作って行きたいと思います。
以下、震災、津波、原発についての歌です。
直接震災に関係ない歌もありますが、震災に触れて考えたことを歌にしたものです。


親指で裏と表が入れ替わるコインの上に住む我らかなし
報道に映る被災者映らない被災者全て平穏であれ
白雪の温くもあらな 地に足を突き立ててみな生きて生きたり
ただ君と君へつらなる一万の寝息聴きたし 耳をすます
街灯の明るき一つひとつにぞわがたまきはる命立ちける
夜の闇の暗きにくらき闇のうち光る瞳は日の方を見る

とんがれる月に睨まれ心地して地面を、ただ地面を見詰む
歌ひとつ詠みて無事なる自が身に罪は潜めり 雪の降る町

裸足にて踏むことできぬ原発の土ぞかなしき半径5キロ
天照らす日をも飲みつる人々の小さかりけり腑をな焦がしそ
どこまでも東に向かい歩いたら原発も越え日は昇るだろう

暖かき日々の続きに雪のあらばなどて桜の散るぞ口惜しき
流されし桜いづれはいづかたに花開かする春こそあらめ

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

東北地方太平洋沖地震によせて

 時として荒ぶる大地になす術なく  のみ込まれゆく命を想う 大地震の惨状に驚きつ

コメントの投稿

非公開コメント

Re:震災に寄せて。

三沢さんが震災直後でなく、最近震災詠をなさるようになったのは
自然なことなのだろうと思います。

私の場合は直接被災してはいませんが、福島~千葉で余震があれば
当然揺れますし、区域外ではありましたが計画停電もあり
歌の材料が身近にありましたが、
三沢さんの場合は震災をいったんご自分で咀嚼して
歌に昇華(という言い方が適切かわかりませんが)する必要が
あったのだろうと想像しています。

その中には当然、前の記事で触れておられるように
原発禍の問題があります。

データを直接云々することは歌詠みの仕事ではありませんが、
感情論でのみ取り上げる安直な問題でないことも事実です。
また、原発を直接取り上げるだけである種のイデオロギーと
結びつけて曲げて解釈されることも本意ではありません。

3.11から時が経てば経つほど、被災地から離れた人間にとっては
震災の取り上げ方は難しくなってくるのかもしれません。

一方、例えば仙台在住の俵万智さんなどは
twitterを見る限り、震災直後には歌を詠まれませんでした。
そういった方々が直近の被害が徐々に収束していく中で
沈黙するという選択肢も含め、どのような発信をなさるのかも
みていきたいと思っています。

コメントありがとうございます。

>紫苑さん
コメントありがとうございます。

そうですね、自覚はありませんでしたが、まさに紫苑さんのおっしゃる通りかと思います。
被災地から遠かったことで、震災発生からは、つかみどころのない焦りをつのらせ、焦りの手触りを探る時間を過ごしている気がします。

先の「物語」の話ですが、歌は自分の手を離れたとたんに他者にとっての「物語」となります。
どういう「物語」として受け取られるのか。
自分が意識せずに込めてしまったイデオロギーもあり、他者がそこに読み取るイデオロギーもあり、簡単にコントロールできるようなものではありませんが、せめて、自分が発した言葉として、責任を自覚することが大切なのかな、と思います。

紫苑さんが詠まれた震災のお歌も含め、この時期に詠まれた歌は、プロ・アマ問わず、これからさまざまな文脈で振り返られることかと思います。
歌の受け手として、また詠み手として、緊張感を持ち続けていきたいところです。

震災に寄せる歌

こんばんは。リンク貼っていただいて
ありがとうございます。
私のブログにも、リンク貼らせていただきましたe-316
あ、名前の件は気にしないでください。
あちこちでいろんな名前を使っているので
分かりにくいですもん^^

震災の歌は、なんとも難しいですね。
ただ、詠まずにいられない、
誰かに、できたら今回の震災に遭った人に
なにか伝えずにいられない、
だから歌に想いを託していくんだと思います。
哀しみ、不安、迷い、
そして、できたら希望を。

「物語」である歌や詩ですが
そこからまた現実を
見つめなおしていけたらいいな、と
私自身は、うたのわを含め、
震災に関する歌を読んでいて
そう思いました・・・。



こんばんは

>keiさん
リンク、記事へのTBありがとうございます。
絵は、こちらではなくもう一つの絵日記ブログや、pixivに少しだけあります。興味があればご覧ください。
ほとんど更新していませんが (笑


>哀しみ、不安、迷い、
>そして、できたら希望を。

これが出来るのが、「物語」の強みなのだと思います。

歌を見てくださる方は、大げさな言い方になりますが、その人を支えるバックボーンを賭してその歌を受け止めようとしてくださるわけで、
もちろん、受け入れられるかはわかりませんが、詠み手側にも、同じだけの責任が出てくるのだろうと思います。

まあ、普段歌を詠むとき、それが意識できているかは怪しいものですが、
このたびの震災など、多くの人にとって大きな意味を持つ事件に際しては、歌のそうした性格が明らかになる気がします。

keiさんが感じられたことや、歌に詠み込まれた思いは、それこそ今後のkeiさんのバックボーンとなっていくものだと思います。
そうした思いを歌にするかどうかは人によるとは思いますが、keiさんは積極的に詠んでいらっしゃるご様子ですね。
今後のお歌も楽しみにしております。
プロフィール

Author:三沢左右
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リンク
QRコード
QR
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

フリーエリア